群盲撫象図
江戸時代の絵描き、英一蝶(1652−1724)の作品です。
ここに描かれているたとえ話の発祥地はインドです。ジャイナ教、仏教、ヒンドゥー教、いろいろな宗教の先達が、このたとえ話をモチーフにしてきました。
イスラム教では、マウラーナが「精神的マスナヴィー」の中で、このたとえ話を語りなおしています。
マウラーナはこのたとえ話に彼らしい(イスラム教徒らしい?)解釈を加えているのですが、その部分については色々な訳出があるようです。中でもいとう・せいこう氏のすばらしい訳があるので、それを引用しましょう。
- 作者: ナセルケミール,いとうせいこう
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 1996/09
- メディア: 単行本
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神ハ海ヲ見セタマワズ
ソノ泡ヲノミ見セタモウ
神ハ風ヲ見セタマワズ
ソノ塵ヲノミ見セタモウ塵ガ自ラ舞イ上ガレヨウカ
サレド汝ハ風ヲ見ズ
塵ニソノ目ヲ奪ワレル泡ガ自ラ揺レ動コウモノカ
サレド汝ハ海ヲ見ズ
泡ニソノ目ヲ注ギ込ム