2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『羊飼いを許す神聖なる啓示は如何にしてモーセ(彼に平安あれ)に下ったか』

前回の続き、『精神的マスナヴィー』2巻1772行から1791行までです。 それから神は、モーセの心の一番奥深くに眠る、 愛の感情に神秘の炎を灯された。 それは言語では決して顕わし尽くせぬ類いのものだった。 あらゆるコトバは、彼の耳を通すことなく心に直接…

『羊飼いの一件について、いと高き神は如何にしてモーセ(彼に平安あれ)を叱責したか』

『羊飼いの祈り』の続きです。『精神的マスナヴィー』2巻1750行から1771行まで。 「そなた、われとわがしもべの仲を切り裂いたな」 モーセに、神よりの啓示が下った。「そなたが(預言者として)遣わされたのは絆を結ぶためか、 それとも断ち切るためか。 結…

『モーセ(彼に平安あれ)は如何にして羊飼いの祈りを批判したか』

『羊飼いの祈り』冒頭部分、全体の約1/3です。『精神的マスナヴィー』2巻1720行から1749行まで。 路の途上でモーセが羊飼いに出会った。羊飼いはこのように祈っていた。 「神よ、選ばれたる御方のうち最も選ばれたる御方よ、どこにおられますか? それさえ知…

メヴラーナ・ジェラールッディーン・ルーミーについて

ルーミーという人について、簡単に紹介をしておきます: メヴラーナ・ジェラールッディーン・ルーミー (1207~1273) 現アフガニスタン・バルフ地方出身のイスラム神学者・哲学者・詩人。イスラム宗教史上、ことに「スーフィズム」と呼ばれる神秘主義の史上最…

『羊飼いの祈り』

『ルーミー詩撰』に、ひとつ追加しました。「羊飼いの祈り」という一編です。『ルーミー詩撰』に使用している底本はDover社のペーパーバックです。初版は1950年にロンドンで出版されています。ぺらぺらのペーパーバックですが、そのお手軽さがかえって良いの…

『音楽の記憶』に関するめも書き

前回更新した『音楽の記憶』の、解説部分で言及されている「純粋の同胞団(イフワーヌル・サファー:Ikhwanu ‘l-safa)」について、井筒俊彦氏の著書「イスラーム思想史」に詳細がありました。以下に引用します。 ・・・一体「純正同胞会」なるものは、さき…

はじめましてのご挨拶

はじめまして。はてな初心者です。2001年終わりごろから、こんなサイトを作っているのですが、その中で『ルーミー詩撰』というコンテンツをしこしこ更新中です。それで本題からは外れるものの、更新しているうちに知り得たあれだのこれだの、めも書きとして…